16日のニューヨーク株式市場で、主要企業でつくるダウ工業株平均が一時、史上初めて4万ドルの大台を超えた。バイデン米大統領はX(旧ツイッター)に「米国人の年金に朗報」と投稿して株高を歓迎した。ただ、相場の過熱感やインフレ(物価高)再燃を指摘する声もある。

 ダウ平均は16日の取引時間中、4万0051ドルまで上がる場面があった。終盤にかけて利益確定の売りもあり、前日比38.62ドル(0.10%)安い3万9869.38ドルと、3日ぶりの反落で取引を終えた。

 4万ドル超えを受け、バイデン氏はXに「私は中間層を盛り上げ低所得層を押し上げる経済をつくっている」などと投稿した。年金は株式などで運用されていて、株高は資産増加につながる。バイデン政権は、低い失業率など堅調な経済指標にもかかわらず、激しいインフレの印象が強く支持率が低迷。今年11月の大統領選を見据え、インフレ率の鈍化と株高を国民にアピールした。

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